就職活動時はコロナ禍であったため、情報収集が難しかったのですが、様々な疾患を持つ患者さんに高度な医療を提供し、教育体制が充実しているところで働きたいという思いがあり、東大病院の病院説明会に参加しました。当時オンラインの病院説明会の開催のみで、実際の仕事の様子は見ることが出来なかったのですが、写真で見た病棟のステーションが広く作業環境としてストレスがないことや、ステーション内に看護師以外にも医師・薬剤師がおり、業務の中での情報共有がすぐに出来そうという印象をもちました。また、説明会の中で、病院実習が少ない世代であることを考慮し、内定後にアンケート調査を行って新入職者の声を反映させた新人教育体制を整えているという話を聞き、入職者に合わせた教育体制の元で知識や技術を獲得することができると考え、当院に就職を決めました。
実際に病棟の様子を見ることができなかったので、東大病院という名前が先走ってしまい、勝手に重く捉えて固くなっていましたが、入職後は幅広い世代の看護師が患者に対しても看護師同士でも明るく協力して勤務していることが分かり、安心しました。また、急性期病院ではありますが、手術をする患者さんだけではなく、終末期の患者さんもおり、入職前に想像していたより幅広い看護を行うことができると分かりました。
重症度や緊急度が高い患者の看護に興味があり、配属希望は救急やICUを希望していましたが、配属は第三希望の外科病棟で、胃食道外科・麻酔科・放射線科の混合病棟で勤務しています。手術以外にも抗がん剤や放射線治療を行う患者さんもおり、それらの治療がどのように手術に影響するかなど関連して学ぶことが出来ています。特に、食道がんの患者さんは、手術の前に抗がん剤治療を行うので、長期的な関わりとなり、精神面へのかかわりも大きく、退院するときには、感謝の言葉とともに涙を流される方もいます。身体的苦痛や侵襲が大きい治療を行うなかで、自分の関わりやケアが患者さんの回復や苦痛緩和に活かすことができたと感じ、今も頑張って続けられています。
1年目の時は、最初は慣れない業務で躓くことばかりでしたが、そんな時にはエルダー・プリセプターがサポートしてくれて、出来なかった原因や改善策を一緒に考えてもらい、追加で勉強しておいた方が良いことなどのアドバイスをもらったり、部署での教育プログラムの進め方についても負担がない範囲でできているかなど直接聞いてもらい、自分にあったペースで進めてもらいました。
今は自分でできることが増えてきた分、自分で情報収集し、判断して動かなければならないという責任も増え、精神的にも身体的にも辛いこともありましたが、2年目をサポートしてくれる先輩がおり、相談できる環境はあるので、安心して働くことができています。また、2.3年目で話し合う場を設けてもらい、意見交換したり、同期が寮に住んでいるので、勤務後にご飯に行って仕事の話以外にも、他愛ない話をするなどでリフレッシュすることができており、かけがえのない存在となっていて、現在まで続けることができています。